大英帝国海軍 戦艦 ロード・ネルソン (HMS Lord Nelson)


キング・エドワードZ世級に続く二巨砲混載艦で、前級に比べ更に中間砲を強化し逆に副砲は潔く全廃している。
ドレッドノートとほぼ同時期に建造されたが、ドレッドノートの工事が優先されたため完成が遅れ、生まれながらに旧式艦のレッテルをはられた不遇な艦である。
第一次大戦においては英国艦隊主力はド級艦以上で編成されていたためジュットランド海戦のような本格的な海戦には参加していないが、他の多数の前ド級艦とともにダーダネルス海峡の戦いに参加した。

船体は水平甲板型で、ほぼ垂直に切り立った艦首から新設計の「1908年型 Mark10 30.5cm(45口径)砲」を連装砲塔で1基、司令塔を上に載せた操舵艦橋、単脚檣、二本煙突、後部三脚檣、その両舷には中間砲として「1908年型 23.4cm(50口径)砲」を連装砲塔・単装砲塔・連装砲塔の順に連装砲塔四基・単装砲塔二基を配置した。後部主砲塔の順である。前部艦橋と後部艦橋の間に、煙突を囲むようにフライング・デッキ(空中甲板:渡り廊下の様なもの)が設けられ、二層構造で上段が艦載艇置き場、下段が76mm単装砲がケースメイト配置で片舷12基で計24基配置された。
元来、主砲と副砲以外に中間砲を装備するのが準弩級戦艦であるが、本級の場合は中間砲を装備する代わりに副砲を廃止するという、変則的な準弩級戦艦である。

本級の主砲は新設計の「1908年型 Mark10 30.5cm(45口径)砲」で、後に弩級戦艦「ドレッドノート」の主砲にも採用された。しかし、本級よりもドレッドノート型への主砲供給が優先された為に、完成が遅れ、竣工までに三年も係ってしまい、竣工したときには二線級の烙印を押されてしまった。


Wikipediaより
製作:衛
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