坂の上の雲企画 in HME

無限蒸気艦「坂の上の雲企画」へお越しの皆様、まことに有難うございます。
NHKの放送もいよいよ後半月に迫ってまいりましたね。
日本海海戦シーンの放送は何があっても見なければならんと、今から決意を固めているところです。

さて、サイト企画として始まりましたこの企画ですが、ご投稿いただいている作品のあまりの素晴らしさに、完結年の記念としまして、是非この稀有な作品群を皆様に見ていただきたく、とうとう展示会への参加をさせていただきました。

しかも・・・・・三回も!
まずは第一回目は平成23年8月20日(土)・21日(日)に開催された、第25回 H.M.E 北海道モデラーズ・エキシビジョン 2011です。

北海道モデラーズ・エキシビジョン(略してH.M.E)は1987年札幌の老舗模型クラブ、ノースフォックスさんの会員諸氏が全北海道のクラブ、モデラーに声掛けをして始まった全道ベースの模型展示会で、今年で25周年を迎えた歴史有る展示会です。
今年の参加はクラブ数26、個人参加26人、ドール関係7クラブ、個人参加13人、その他マーケット参加者等、かなりの参加人数で、ご来場者は2日間で約3122人と言うなかなかの盛況ぶりでした。
こちらへの展示は、自分が長年会員としてお世話になっている、室蘭模型愛好会(MPMC)の一員として展示ブースをいただきました。

これに参加するにあたって展示の様式を検討。
ドラマにのっとるとして・・・・え〜と・・・どれだけ艦船がそろうかと・・・・。
現実に手元にあるのは限られた作品・・・・・。
秋山 真之一代記的な品揃えにするには到底足りず、そこで無限蒸気艦「坂の上の雲企画」にご協力いただいている、全国の皆様にお願いを申し上げた次第です。

これにお答え頂きましたのが、「坂の上の雲企画」米西戦争関係を一手にお引き受けいただいている衛さん、最近スクラッチモデラーとして驚異の作品を次々に送り出す北國海軍工廠さんで、お陰様でなんとか第一回目の展示にこぎつけられることが出来た次第です。
しかし、お声がけをするのが遅れた為、国親父座郎閣下の1/700バルチック艦隊が間に合わず、片肺飛行の展示会になったのはまことに残念無念でありました。
(国親父座郎閣下、ご連絡遅れてしまい申し訳有りませんでした・・・)

展示のコンセプトは先程の秋山 真之一代記に関する展示にしたいと思ってましたが、この時代の艦船をただ並べても・・・・その作品がどういうもので、どんないきさつで存在、活躍したか・・・自分でさえも良くわからないのが多く、ましてや一般来場のお客様ではそれがどういう作品なのか全く解らないのが明らかでしたので、説明のためのボードを作成することにしました。
が!・・・・これがまた難物・・・!
と言うのも、秋山 真之の時代を反映した説明ですと、殆どその時代の「列強帝国主義」の歴史的解説になってしまいそうで・・・・。
仕方なく、イベント毎に応じた簡易の説明に集約をしてみました。
しかし、それでも限られたスペース内に説明を書き込むのも、なかなかに骨の折れる作業ではありましたね。
それと各艦の個別の説明カード。
そんな手間のかかるもの、いつ作ったかって?・・・・それは・・・内緒です!

8月20日9時、会場のサッポロ・ファクトリー・ホール到着。
会場には遠路、最北稚内からの会員モナコさんが既に到着。
お手伝いをいただきまして、作品群を会場内へ無事搬入。
(モナコさんは稚内組と深夜交通法規を完全無視の南進爆走での参加!)
この直後にシュガー長官率いるMPMC本隊も到着し、11時開場に向けて展示作業開始!

まず、自分の持ち駒を並べていきます。
今回は事前にMPMC会長にお願いして、かなりのスペースを頂いておりましたので、大きいものから陳列。
1/350、アスコルド、クニャージ・スヴォーロフ、ヴァリャーグ、1/400アウロラ。
1/700では装甲巡洋艦出雲、浅間、日進、吾妻等々。
(家も近いので、モナコさんも驚く簡易な梱包で持ち込み)
で、ここから皆様にお送り頂いた作品の開封です。
衛さんの米西戦争関係艦・・・・
一つ一つクリアケースに入った厳重な梱包で、破損が無いか確認をしながらの開封。
で、ここで一つ問題が発生・・・。
先にメールで連絡いただいていたクリアケースの蓋の止めピンですが・・・、前後の違いがあるのを失念してしまい・・・仕舞う時に偉いことに・・・・!
全部開けてから気がつきましたが、もはや後の祭りとなりました。

次は北國海軍工廠さんの作品。
こちらは今年度の合同例会大賞を取った1/350フルスクラッチの戦艦オスラービャのディオラマがメインです。
こちらには破損はありませんでしたが、1/700装甲巡洋艦常磐の内火艇がはずれていましたので、とりあえず補修をして展示。

シュガー長官と必死に展示セットをしましたが、ここまでですでに2時間!
遂に開場の宣誓がなされてドッとお客が!・・・・・と思いましたら、なんと外は天の覆いが壊れたかの様な土砂降りと雷鳴轟く物凄い天気になっており、おかげでいつもならあっという間に会場を埋め尽くす人波も、本日はチョボチョボ・・・
チャンスとばかりに説明ボードを展開して、各艦の説明カードを並べていきましたが、シュガー長官でさえ作品とカードが一致せず。
自分も衛さんのアメリカ艦隊の名称が解らず一瞬呆然としましたが、衛さんの計らいで台の裏側に艦名が記載されていて、なんとか事なきを得ました。
全部並べ終わってから、あらためて隙間を開けたり角度を付けてみたりして、ようやく人にお見せ出きる様な状態となったのが12時でした。
(おかげで、次の展示の時にはタイムスケジュール管理と手際が随分と良くなりましたね)

午後からは雨も小止みになって、蒸し暑い中いつもの様に見学者が続々と。
しかし・・・悲しいことに我が「坂の上の雲企画」のブースは・・・・あんまりじっくりと見てくれる方がおらず、ちょっと悲しいな!と。
まぁ・・・なんと言うか、ただでさえマイナーな艦船模型、しかも年代がかなり古めで大和、武蔵みたいな花の有る作品もないせいか、チラ見で素通りされる方が圧倒的な感じです。
まさか呼び込みもするわけにも行かず、暫くは傍観者としてブースから付かず離れず。
と・・・・あちこちに散らばっていた報道関係の連中がやってきました。
で、ライトを設置して収録・・・と思ったらディレクターらしき人が看板にしていた「坂の上の雲企画」をがん見した後、サッと顔色が変りそそくさと撤収・・・・・。
あや〜・・・やっぱり世間を賑わすほどの大河ドラマは、他の放送局にとっては敵視されるようなものなんですね〜・・・。
直接N○Kを語っていたわけではないのですが、やっぱりねと言った感じでした。


そんな中、説明ボードをかなりじっくりと読み込んでくれる方も時々いまして、それはそれでなにか恥ずかしいような気分にも。

暫くして、会場を一巡された方が次第に集まってきて、かなり細かいところまで見てくれるようになりました。
それであらためて作品群を見られた方が、なんじゃコリャ!と声を上げてくれるのが嬉しいような恥ずかしいような・・・。
中でお若いモデラーのグループで、「スンゲーッ、細ぇー!」といってくれたのは、こちらも凄い嬉しかったですね〜。

初日お展示が終わりまして明けて翌日。

会場に行って見ますと・・・なんとH.M.E、三賞あるうちの「独特賞」を頂いておりました。
勿論MPMCとしてのクラブ受賞ですが、「坂の上の雲企画」にて高い評価を受けたことが、主催者サイドより前日の懇親会で発表されたとのことです。
(懇親会、本当は参加しなきゃならんのですが、その夜にカントリー関係のフェスがあって呼び出されてました・・・・なのでモナコさんが受賞)
閣下のバルチック艦隊が未着の状態での展示でしたが、なんとか展示の形を構成でき、企画をPRできた事が嬉しかったですね〜。

展示作品の中では、衛さんの米西戦争関係作品が、見る人をして「こんな艦船見たことない!」の連発で横で見ていて・・・何故か自分が悦にいってました。
で、聞かれて困るのが「どこで買えますか?」です。
「え〜と・・・運がよければネット通販で・・・まっ、無ければ外国からの取り寄せになりますね〜」とお答えしますと・・・、みなさん仰天をしていました。(この辺のキット入手の執念も受賞の一因かも)
作品を見た方の反応の一つとして面白かったお話が、「なにか過渡期の艦船と言う感じで軍艦の歴史が良く解りますね」と云うものでした。
(まさにそうなんですよね)


また今回は1/700もエッチング全開で徹底工作をしましたので、その辺もじっくり見ていただけた方には特に好評でした。
今回の展示で最も人気が高かったのは北國海軍工廠さんの、1/350フルスクラッチ「ロシア戦艦オスリャービャ」!の海上ディオラマです。
見た方に必ず聞かれるのが「どこのメーカーのキットですか?」が、定番でした。
で、「いや、これはしいて言えばタミヤのプラ板製・・・・つまり完全スクラッチビルド製ですよ」とお答えすると、殆どの方が無言で一歩のけぞっておりました。
そりゃそうです、どう見ても一から組み上げたものとは誰も思えないような作りこみの作品ですからね〜。
シュガー長官も不眠不休で「装甲巡洋艦 磐手」を間に合わせ、超レア物キット「通報艦 八重山」をグレードアップして持参いただきました。

おまけに知らないうちに「モデル・グラフィック誌」が取材に来ていたようで、拙作のヴァリャーグが展示会紹介に写真で出ていまして、なにか面映いものがありましたね。

さて、二日間続いたH.M.Eも終盤です。
終了に向けてやらなきゃならない作業が一つ・・・・・・・・・・・!
そうです!衛さんの作品の梱包。
昨日ケースの止めピンの前後を失念して保管したため、一個ずつピンセットで穴に合わせていく作業。
3時から始めて・・・たっぷり1時間かかりました。
(衛さん、済みませんでした)

終了の時間が来ましてほうほうの態で撤収!
しかし・・・なんと言っても北海道の模型関係のイベントで一番の催し物に参加できたのは・・・本当に皆さんのおかげで、心より謝意を申し上げる次第です。

で、次は北の艦船模型展2011に続きます。

H.M.E 北海道モデラーズ・エキシビジョン 2011
に出品されていた艦船模型です。

左:モデルアート「艦スペ」ライターとして活躍している「ハトさん」の1/700「ひゅうが」。
これも確か作例で載っていましたね。
右:こちらも同じくライターのモデラーズステーション 白い船の駅員さんの1/700スクラッチ作品群。
なんと言うか、余りの細かさに精神に異常をきたしそうになります・・・!!
モデラーズステーション 白い船
こちらは遠路、釧路から参加のご存知!hit2さんの1/350空母群。
これだけの大作を限りなく作りこむ執念には、心の底から敬服いたしますね。
サラトガの艦載機・・・二枚翼の柱もきちんと付いてます。(と言うか・・・・ラッパのキットをここまで修正する根性が凄い!!)
Shipyard Hit2
北艦2011での出展、HSRFのZeroさんの1/50くまたか(左)Zero 工廠
とmatsuさんの1/100しもきた(右)です。私設JMSDF
なんか・・・ど偉い代物・・・!!!!
これ、実際に支笏湖で走ってるんですからね。

昨年、Black Pearl号で強烈な右フックを浴びせてくれた最北の艦船モデラーmellpapaさん。
今年はフライングダッチマン号で止めの左ストレートを浴びせてくれました!!
これも・・・・最近スクラッチが当たり前化してきましたね・・・・。
もう何も云うことができませんね。
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