ガレオン船&キャラック船
 
エアフィックス・ノンスケール
ガレオン船「リヴェンジ号」とキャラック船「サンタ・マリア」
当時の一般的な軍艦ガレオン船(私掠船)がこれも一般的な貨物船キャラックを襲うディオラマにしてみました。

スケールは何となく1/450くらいかなぁ・・・?という感じですね。
どちらも知る人ぞ知ると言う、いにしえのエアフィックスキットで、ビニール袋に入って店頭の壁につりさげられて
販売されていたものです。(これを知ってる!と言うと…お年がばれます!)
出来はまぁはっきり言って玩具の部類に入るものかと思いますね…。
でも、ちょっと手を入れると俄然スケール?感のある帆船模型に変化するところは流石海洋帝国英国のキットだ
けの事はあるなぁと言う優れものです。
船体を組んだ状態です。
左右分割の船体と甲板を付けますが、実はここまで来るのが一苦労で、当然のことながら全く合いません!
甲板を取り付けるガイドが左右で全然高さが違いますからねぇ・・・。
なので、一度ガイドを取っ払ってプラ板でガイドを設置。
にしても・・・・・・リヴェンジの外に突き出た砲身と内側の砲架の高さがどうしても合いませんでした。
まぁ…いっか!
甲板は凸モールドと・・・経年劣化?でグダグダだったので、軽くペーパーをかけてからラインチゼルで
筋彫ってます。
ディオラマにするので、リューターで船体の水線下をカットします。
海面での雰囲気を出すため、お互いに斜めになる状態にしています。
 

塗装とマストの製作を開始。
キャラックは木材の無塗装っぽく少し地味にしています。
リヴェンジは舷側にカラフルな文様が入るので白地のまま面相筆で塗っていきます。
マストはご存知、ヘラブナ釣り用の浮の芯に使うFRP棒で製作。
テーパーをかけるのにリューターを使いますが、チャックに噛まない細いのは手で持ってペーパーに
ゴシゴシと・・・・指が痛くなりますね。

作るのあたっての資料は・・・・復元されたものや当時の絵画になるのですが…、なんかどれ一つとして
同じ模様や色、形で描かれたものがありません…。
まぁ仕方ないので、それっぽく見えればいいかなと好き放題やってます。
この頃の軍艦って細かい三角模様が多い様で、目がしょぼくなってきている自分としては結構きついもの
がありました。

塗装を終えてマストの装着、リギングに突入。
帆船模型で問題になるのがシュラウドのラットライン!
特にこの大きさになると糸で編みこんでいくのは超神業になりますし、かと言って無視するのも雰囲気が
でませんね。
そこで登場するのがラットラインのエッチングパーツ。
今回は「海魂」の1/700戦艦用を使っています。色々なパターンが入って800円くらいでとてもリーズナブ
ル。
これが出たからこの帆船キットを作ろうかなと思ったくらいです。
次に帆船模型の主要部とも言える帆の製作。
木製の大型を作る皆様は本物の布地を使って作りますが、こちらは極小のプラ模キット…。
部品で入っているのはマストと一体になっている分厚い仕様で、とてもじゃありませんが使える代物では
ありません。
で、前回のグレート・イースタンの時に普通のコピー紙に塗装してやってみたところ割に良い雰囲気がで
ましたので今回もと思いましたが・・・、帆の縫い目をどうにか出してみたいと思い色々思考。
結果、PCでの製作となりました。
まず、フォトショで布地色に設定したレイヤーに濃いグレーの線で縫い目を等間隔に書き込んだファイルを
製作。帆の文様は真っ黄色になったデカールからスキャンしてこれもレイヤーにして仕上げました。
そのファイルをドローイングソフト(自分はG・クルー!)で読み込んで、各部の大きさを作って印刷。
印刷した紙を実寸で切り抜いてヤードに接着剤で取り付けますが、あとでリギングで引っ張ることを考えて
少し前側に開いた角度をつけてやるといい感じになりますね。
 
完成です。
必死で逃走を図るキャラック船に、下手回しに回り込みながら発砲するガレオン船ってな感じの配置にし
てみました。
台にしたのは100円ショップで売られているフォトスタンドです。
色々なタイプがありますので、買い物に行ったときに物色して買い込んでいます。
海面はアオシマの海面シートを使用。
フォトスタンドのガラス面に貼り付けています。
海の色はガラスの下に引く紙で、二三色の色でガサガサ塗ってやると結構いい雰囲気になりますね。
なみはウォーター・エフェクトを使いました。
これ、波頭とかに使ってみましたが、良い形になったなと思っても時間がたつと段々とへたって来るので、 
再度盛り上げが必要になったりしますね。(まだ…今一癖を把握できてません!)
 帆は取り付けた後に茶系で汚しを入れてみました。
本当はキャラック船の方の帆を少しちぎれた感じにすれば尚良いかと思います。
リギングは静索、動索といっぱいあるのですが、ものが小さいのでどう省略するのかと言うのも結構難儀です。
 全速で逃げるキャラック船!
大写しにしてますのでフィギュアが無いのが寂しいですが・・・・。
 追いすがり、発砲するガレオン船。
この時代は沈めるのが目的ではなく、捕獲して積荷、金銭を分捕るのが目的なので、砲撃も加減が
重要ですね。
 リギングに使用したのは0.4~1.75の釣糸です。
マストが強固なFRP棒なので、かなりテンションをかけられるため、ピンッとはった感じにすることが
できます。
 製作 kudopapa@副長
 
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