ドイツ帝国海軍 巡洋戦艦 フォン・デア・タン (SMS Von der Tann) フォン・デア・タンは英国初の巡洋戦艦インヴィンシブル級の登場に刺激を受けたドイツ海軍が、初めて建造した巡洋戦艦です。 但し、ドイツ海軍の類別には巡洋戦艦と装甲巡洋艦の区別は存在せず、一様に大型巡洋艦として扱っています。 従って類別上は装甲巡洋艦相当の大型巡洋艦ブリュッヒャーの後継艦となりますが、実質的には同時期の主力戦艦ナッソー級に対応した巡洋戦艦と言えます。 |
その艦名はバイエルン王国のフォン・デア・タン将軍にちなんだものですが、まだ海軍の歴史が浅いドイツには著名な海軍提督が存在しないため、本艦のように陸軍将軍の名から命名された艦が多数存在していました。 ドイツ海軍では第一次大戦を通じて戦艦の活動が不活発だった反面巡洋戦艦は八面六臂の活躍をしており、本艦もヤーマス襲撃やスカボロー襲撃などに参加しています。 |
しかし、有名なドッカーバンク海戦には、当時整備中であったため参加していません。 しかしジュットランド海戦においては、ドイツ巡洋戦艦の中で最も旧式でありながら、イギリス巡洋戦艦インディファティカブルを撃沈するという殊勲を上げています。 |
性能諸元 排水量 基準:19,300トン、満載:21,300トン 全長 171.7m 全幅 26.6m 吃水 8.91m 機関 シュルツ・ソーニクロフト式石炭専焼水管缶18基+パーソンズ式低速タービン2基&同高速タービン2基4軸推進 最大主力 43,600 HP (39 MW) 最大速力 24.8ノット 航続距離 14ノット/4,400海里 乗員 士官、兵員1,174名 |
兵装 28cm SK L/45(45口径)連装砲4基 15cm SK L/45(45口径)単装速射砲10基 8.8cm SK L/45 単装速射砲(45口径)16基 45cm水中魚雷発射管4門 |
装甲 舷側:250mm(水線部)、150mm(上部装甲帯)80〜120mm(艦首部)、25mm(水線下隔壁) 甲板:25mm(中甲板)、25mm(主甲板平坦部)50mm(主甲板傾斜部) 主砲塔:230mm(前盾)、170mm(側盾)、90mm(天蓋傾斜部)、75mm(天蓋平面部)、-m(後盾) バーベット:230mm(甲板上部)、30mm(甲板下部) 司令塔:250mm(側面部)、80mm(天蓋) |
製作:衛 |